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軽度認知障害、早期アルツハイマー病、早期認知症

 1)診断 −−−−−−−−−−


 

 これに関しては、アルツハイマー病の痴呆の診断と治療を外来で始めて18年になるが、その臨床経験の中で、ここ数年家族または、本人の物忘れ(良性健忘)も含めて軽度認知障害(MCI,Mild Cognitive Impairment)の段階で来院される患者が増加した。また忘れっぽいと感じている人も自発的に痴呆かどうかを知りたいということで来院されることがある。その理由として、自分の親族に痴呆になった人がいるということであり、それが来院への引き金となっている。それ故に中等度以上のAD(アルツハイマー病)の患者の来院は、減少傾向にある。それだけアルツハイマー病に関する知識と関心が急速に高まっていることを示している。
  早期アルツハイマー病の診断で鑑別診断の疾病は多数あるが、そのなかでも鑑別すべき疾患はレビー小体型痴呆(Dementia with Levy Bodies;DLB)脳血管性痴呆(Cerebrovasular Dementia;DLB)、前頭葉側頭葉型痴呆(Fronto Temporal Dementia;FTD)および進行性核上性麻痺(Progressive supranuclear palsy;PSP)であると考えられる。この他に初老期および老年期うつ病との鑑別も重要である。
  ADは、病理学的に脳組織に神経原線維変化、老人班の沈着を特徴とする進行性変性疾患である。脳内にこれらの物質が40年から20年の年月を経て脳内に沈着した時点では既に臨床的にはADの中核症状である記憶と認知障害が現れている。
  早期ADの診断を含め、現段階ではMCIの診断も試みている。これは、発病を未然に抑えようということである。従って当クリニックではMCI、早期ADに移行する臨床的ポイントを摸索しているところである。

a)臨床診断
   1,DSM−IV−TR
b)神経心理学的評価
    (1)テスト形式
  1,Mini-mental State Examination(MMS)
2,Wechsler Adult Intelligence Scale Revised(WAIS−R)
3,Alzheimer's Disease Assessment Scale(ADAS−Jcog)
これらは、記憶を中心とする認知機能をはかる検査であり、当院では、臨床心理士により行われている。
    (2)観察形式
  1,Functional Assessment Staging(FAST)
2,Clinical Dementia Rating(CDR)
以上を当クリニックでは、評価を基にフォローしている。

当クリニックではMCIは、Petersen の基準に従ってCDR0.5の条件を満たしていること、それ以上にMMSのスコアが28点から24点であること、FAST3段階に該当する3つの条件が揃っている患者をMCIとしている。
早期ADとは、MMS23点から20点、FAST4、CDR1と判断している。
補助診断にMRI、脳血流スペクトを利用している。


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